私は「元バンドマン」と名乗っているが、5年前なら抵抗があったかもしれない。
「元」という挫折感
今は活動再開したもんで、挫折なんて言葉はスパーキンしてやった。
「元」ってしがらみを取っ払うには、元に戻ってしまうと気にならないのかもしれない。
いや、気にならないフリというか、気にしたくないので「ガンガンいこうぜ▼」というコマンドを選んでいる。
元バンドマンっていうやつは・・・
「元バンドマン」っていうのはなんだろう?
この言葉が好きでは無い人は多分、情熱的にバンドをやっていた人なのだと思う。
情熱がぶつかったり、すれちがったりで壊れてしまった人も多いだろう。
昔はメジャーとインディーの高低差もあったので、
メジャーに行けない=負け=解散/引退
というベタな流れで辞めた人もいるだろう。
当時と比べれば、うらやましいぐらいその高低差も縮まった。
しかもDTMなどの普及もあるし、デジタルも進む。自分たちで出来る範囲は広がった。
バンドの形態も変わってきたり、ひとつの活動に固執しなくなってきている。
昔より「俺様はバンドマンだぜ!」ってオーラを出してるバンドマンが居ない。
今の子が「バンドマン」という意識を持っているかは知らないし、無くてもいいのかもしれない(捕らわれて動けなくなるなら)
それを考えると、もう「元バンドマン」なんて、少数派の言葉だし、意識したり使ったりできる最後の世代かもしれん。
私「元ブラバンです」
私は高校でブラスバンド部に入っていた。(辞めたけど)
それでも、ブラバンやってた人などに会うと「私ブラバンやってたんです」
これは抵抗なく言える!
しかし、バンド関係などのフィールドに出ると「元バンドマン」って言えなかったw
辞めて間もない頃は特に!
バンドマン以外からしてみれば、楽器演奏する人って意味では同じなのにね。
ブラバンやってた人はロックのバンドマンと一緒にされたくないか。
ロックやってた人。私の周りだけですかね?プライドが高いのは標準装備として、頑固ちゃんが多いよね。それがバンドマンだ!っていう雰囲気もあったけど。
私の職場は元バンドマン、復活バンドマンが多くてですね、酒呑んだときの言い合いがめんどくさいです。元バンドマンの私でもメンドクサイです。
私はきっとそういうやつらには成りたくネェ!って思って、開き直りとくすぶったまま残ってた今にも消えそうな火に屁を1発かまして活動再開した元バンドマンです。
「元バンドマン」ばっか、ウルセーな!
そうです。これが元バンドマンです。
これが元バンドマンの脳みそです。
これは私の一例ですが、元バンドマンは、バンドを辞めても魚の小骨がとれぬまま葛藤と戦っているのでしょう。
このバンド再結成ブームのおかげで、火が付くどころか辞めちゃった己に更なる敗北のダメージを喰らいつつ。
ただ、バンドブームの中の世代。アラフィフの方々は、子育てや仕事の中間板挟み攻撃や健康診断の再検査を乗り越え、耐えうるレベルに達したのか、楽しんでバンド活動されてるのをたくさん見ています。
それを見てると、アラフォーの青さが浮き彫りになって、「自分の気持ち次第なんだな」って気づかされる。まだまだ私も吹っ切れてないし、気付けてない部分もありそうだ。
とりあえず、バンやろに載ってたようなマーシャル段積みと、ラックエフェクトを使うようなデカい世界を目指さなければ、ナンボでもやれる。
バンやろ世代は昔も今も、おいしく楽しい時をドンピシャで堪能することが出来ているラッキーな世代だと思うのです。