これからDTMを始めたい人はもちろん、鍵盤が弾けない人の為にも、MIDIキーボードがいかに便利な道具かを説明します。
「ピアノを弾く」というイメージで使わなくていいんです。
MIDIキーボードは「すばやさのたね」のようなアイテムなんやで!
ピアノロールでの作業を時短
音階や音の長さ以外の編集作業にもMIDIキーボードは便利です。
音の強弱がつけられる。
ピアノロールに音を打ち込んでも良いのですが、ピアノやストリングスなどは音の強弱をつけたほうが本物っぽくなります。
DAWで音の強弱をつけるには、ピアノロールの「ベロシティ」で棒をマウスでチマチマと削る作業になります。
この作業が「地味に時間かかる!」かなりメンドくさいこと山の如し。
MIDIキーボードがあれば自分の指の力加減で入力出来るので、ベロシティをいじる作業が無くなります。
画面はピアノを両手でMIDIキーボードで弾いたものです。和音もあるし動くしで音符数も多い。打ち込むだけ打ち込んで気になるとこだけマウスで調整したほうが早い!
ピッチベンドで簡単に「ウニョーン」する。
ギターでいう「チョーキング」のような音。一音上げたり下げたりする(その間の微妙な音も鳴らせます)シンセの音でもウネウネさせたい時にMIDIキーボードに付いているピッチベンダーで「ウニョーン」な音が出せる。
「十字キーよりジョイスティックの方が便利だし動きも滑らか」というイメージで。
この「ウニョーン」をDAW上でやるのは至難の技。先程の音量(ベロシティ)は線ツールを使ってピッピと削る感じで出来るのだが、ピッチを変えるにはマウスで己で山の絵を描くような作業になる。プルプルするので「ウニョニョニョーニーン」となったり難しい。
打ち込み作業そのものを時短
ドラムを打ち込む時短アイテム
鍵盤だからって、鍵盤物だけを弾くのがMIDIキーボードではございません。ドラムも鍵盤を叩いて鳴らします。先程の音の強弱(ベロシティ)も簡単に作れますし、ピアノロールでテトリスのように棒を並べる作業をカットします。
DAWには「多少ヨレてもコチラで八分音符に修正して拾いますゆえ安心召されよ!」という設定もあるので、8ビートなら慣れるとMIDIキーボードで鳴らした方が早いです。
慣れるまでは「キックとスネアを弾いた後にハイハットを被せて録る」というやり方で作ってもOK。もちろんテンポを落として入力してもいい。
昔、シンセの新作発表会でクリエイターさんがドラムを鳴らしてるのを見たのですが、両手でフィルをタムまで鳴らしてました(笑)鍵盤弾いてる景色ではなかった。
仮デモならMIDIキーボードで打ち込んでしまえ
私はロックな曲でも仮デモまではMIDIキーボードでベースも弾いてしまいます。チューニングしてベース繋いでエフェクト呼び出すのがメンドくさい(コラ)それなら打ち込んだ方が早い。
ギターもボーカルのメロも打ち込みます。そこでラフを仕上げてアレンジに入ってレコーディング。
夜ヘッドホンして作れますし、自分が分かれば良いので「適当だけど確実にイメージだけはメモしたい」時にはMIDIキーボードで打ち込んでしまいます。
音色選び
プラグイン音源のシンセの音を確認するのにも便利です。プリセットを選びながら音も出して選べる。一々打ち込んだものを再生しなくてもサクサク音色を探せます。
ピアノなんて弾けなくても問題ないんやで。
「ピアノ弾けないからいらないや」とは思わずに、コントローラーだと思ってください。
ベースは単音だから1本指で弾けるし、シンセパッドの音なら指もそんなに動かさない。ストリングスは立ち上がりを考えると、ピアノロールでジャストで打ち込むより、手前から鳴らす方がしっくりくる。そのさじ加減も直接打ち込んだ方が雰囲気を簡単に作れます。
必ず必要な物ではありませんが、作業効率でいうと持っていた方が断然早いです。シンプルなロック、バンドサウンドだったら無くてもいけますが、鍵盤を使うことで自分の引き出しも確実に増えるので初期装備が揃ったら、MIDIキーボードも検討してみてください。