お芝居やライヴが好きな方は「ゲネプロ」という言葉を聞いたことありませんか?
ゲネプロとは簡単に言うと、
「本番同様に最初から最後まで行う最終稽古」なのですが、
「ゲネプロ」というのは日本だけの略語です。
「リハーサル」と同義語ではありません。
知ってるようで知らない。似てるようで似てない。
「ゲネプロ」を改めて調べてみました。
ゲネプロの意味
正式名称は「Generalprobe(ゲネラールプローベ)」
"General"は「総合」、"Probe"は「試験」「検証」「稽古」という意味。
英語ではなく、ドイツ語です。
略す時は「ゲネ」「GP(ゲーペー)」
意味は、
本番と同じ条件(メイクや衣裳、音響、照明など)で本番を上演する劇場の舞台上で行う。全ての稽古の総仕上げである。
wikipediaより抜粋
演奏だけでなく、衣装、照明、音響など全てを含めた稽古。
最初から最後まで間違いがあっても中断せずに進めます。
途中を抜いて行う場合はゲネプロとは言いません。
通し稽古
「最初から最後までやる」と言う意味で「通し稽古」と同じかな?と思われる方も多いですが、
お芝居では小屋入りの前の稽古場でも「通し稽古」を行います。
最終的に舞台の上でセット、照明など本番と同じ状態で、
最初から最後まで行う稽古は「通し稽古」ではなく「ゲネプロ」と呼ばれます。
通し稽古のことを英語圏ではコスチュームを付けることからドレスリハーサル(dress rehearsal)と言いますが、日本ではあまり使われないようです。
ゲネプロってどんな人がやるの?
「ゲネプロ」という言葉を知るきっかけは、お芝居やコンサートの人が多いかと思いますが、
ゲネプロを行うのは
- 演劇
- ライヴ・コンサート
- バレエ
- ダンス
など
演者はもちろんのこと、
照明、音響などの技術師、スタッフも含まれます。
ゲネプロはいつ、どこでやるのか
「ゲネプロ」はだいたい前日に行われますが、オペラなどは声帯のために1日以上開けることもあります。
場所はジャンルや規模で変わってきますが、お芝居、音楽などの舞台は
初日の公演会場で前日までに行うことが多いです。
ミュージシャンのライヴもツアー初日の会場で行うことが多いです。
オリンピックでアリーナクラスの会場の改修工事がありましたが、
ゲネプロを初日の会場と違う地方でやったアーティストも居たそうです。
(ゲネプロのためだけに借りる場合もあり)
「公開ゲネプロ」を観ることは出来るのか。
お客さんは、演者さんたちの本番を観に行くわけです。
「ゲネプロ」を観る方法は、
公演後に販売されるBlu-rayに入っていたり、TVの芸能ニュースで少し見れたり。
基本的には関係者、家族、マスコミ向けに、
「公開ゲネプロ」(またはプレビュー)が行われる場合があります。
略して「公開ゲネ」とも言われてます。
こちらは大人気の「刀剣乱舞」の公開ゲネプロ。
Youtubeで公開することも増えてきました。
お芝居に多いですが、公開ゲネプロを一般の人が観る方法が実はあります。
- ファンクラブ限定
- 公演オフィシャルサイトでの応募
- イベントキャンペーン
など。
有料チケット販売の場合もあれば、無料招待イベントもあります。
調べ方としては
- 好きな演者さん、団体などのSNSをフォローして情報を仕入れる
- 「公開ゲネプロ」で検索する
など
バレエやオペラも公開ゲネプロをやってます。
しかし本番ではなく「ゲネプロ」なので、
中断などの可能性があるということは頭に入れておきましょう。
ゲネプロとリハーサルは違う。
なぜ本番さながらの稽古をするのか。
「リハーサルで積み上げたものを最終的に形にする」
ゲネプロは最終段階で行うので、大幅な修正を入れるにはもう時間もありませんし、
公演時間のタイムスケジュールもあります。
リハーサルが準備なら、ゲネプロは確認。
演者さんたちもゲネプロが終われば「あとは本番!」
と気持ちが新たに切り替わると思いますし、
ファンはゲネプロが終われば、
待ちに待った公開となるわけです。